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武井由起子 via Skype 憲法カフェ
2018.5.12(土) 11:30~13:30 + ランチ
Centre Catholique des Japonais de Paris

5月12日、日本からビデオチャットで武井弁護士が憲法と改憲問題についてお話ししてくださる憲法カフェin Paris、無事に終了いたしました。パリ日本人カトリックセンターには約40人の参加者が集まり満席でした。

 

紙芝居による憲法の歴史と立憲主義の説明(「憲法は権力を縛り、個人の人権を保障するものなので、憲法を守る義務は権力を持っている人だけを対象にしている」)に始まり、日本国憲法の三大原則(国民主権、基本的人権、平和主義)と、中でも最も大切なのは憲法第13条に規定された「基本的人権」であるという説明をいただきました。

続いて、自民党の改憲草案はこれに明らかに逆行して権力が国民を縛り、人権の範囲が狭まり、政府の都合で制約できるものになっていることを検証し、まったく立憲主義に反するこの改憲草案は、明治憲法に比較してすら「憲法」の体を成していない、時代錯誤なものであるという位置づけられました。

また、草案に盛り込まれた緊急事態条項が、ナチスの暴政を許したワイマール憲法の「国会緊急権」に通じる危険に触れられました。

さらに昨年から安倍首相が言い出した「9条に自衛隊を書き加える」という安倍加憲についての説明があり、「1ミリたりとも現状を変えない」ものであるどころか、「法律では後から書き加えられたものの方が強い」という原則からして、会計検査院以外の役所の名称を一切記載していない憲法に「自衛隊」と書き加えることは、自衛隊に非常な重みと権力を与えることになるという、明快な説明がありました。

限られた時間のなかで、お話はまだ多岐に及びましたが、フランスという、軍隊を持つ国ならではの質問も出て、充実した会になりました。

「たいへんわかりやすかった」「あまり考えたことがなかったが、憲法を考えるきっかけになった」という声をいただきました。

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